置賜ワカテアーティスト:原田聖(洋画家)
Q1:この道を目指したキッカケは何ですか? Q2:ご自分の作品の特徴や制作するうえでのこだわり・ポイントなど教えて頂けますか? Q3:マチエール(素材)は何を使っているのですか? A3:私は大学時代から布を用いて制作しています。布の作るドレイプ(ヒダ)や質感の変化に注目して使ってきました。布の種類や絵の具との組み合わせ方で様々な表情を作り出すことが出来ます。また、私自身、意図せず偶然に美しい形が出来ることがあるので気に入っている素材です。最近は、絵の表情を変えるために角材や自然物(土や植物の葉)なども扱っています。布だけではなく色んな素材を加えることで表現の幅を増やしたいと思い実験を繰り返している最中です。今までは油絵の具を主体にしてきましたが今後は油絵の具にとらわれず色んな画材を使っていきたいと思っています。 Q4:創作活動をしていて良かった事や苦労した事はありますか? A4:制作中は楽しいですが、構想段階に時間が掛かり一番苦労します。私は作品のイメージを固めるまでに絵を描いているのと同等以上の時間を掛けてしまいます。もともと自分で描きたくて作り始めるので矛盾していますが、描き始めは本当に苦痛で大変です。 良いことは、自分の思いが伝わる時です。以前、東京で行った展示会の会場で見知らぬおじさんに突然「君の中には野獣が棲んでるね」と言われたことがありました。言われた瞬間は唐突だったので困惑しましたが、後でゆっくり考えるとそれは私が作品に込めた力強さや躍動感といった思いの一端が伝わったのではないかと、驚きと共に嬉しさが込み上げてきました。 私の作品の多くは、抽象的な表現が多いので鑑賞者の多くは「なんだかよく分からない」という反応ばかりです。そんな中で自分の込めた思いや感覚が伝わった瞬間は何物にも代え難い気持ちになります。例えば、100人の鑑賞者の中でたった1人だけにしか伝わらなくても、私はその一人のために作品を作り続けていきたいと思います。 Q5:今後、どのような作品を制作したり、創作活動を通してどのような事を伝えていきたいかなど、ご自身の目標や展望などを教えて下さい。 原田聖 −略歴 − 1986年−北海道生まれ 2009年−東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コース卒業 2011年−東北芸術工科大学大学院芸術工学研究科修士課程修了 現 在−studioこぐま在籍 印刷用PDFはこちら 関連WEBサイト:studioこぐま (C) 置賜文化フォーラム All Rights Reserved. |