森英介:人物解説
※1高村光太郎(たかむら こうたろう) 彫刻家、画家、詩人。父は彫刻家高村光雲。ヨーロッパ留学を経て明治時代から多岐にわたる芸術活動をはじめる。長沼智恵子との死別をうたった『智恵子抄』が著名であるが、彫刻家としても美術界を牽引した。日本口語自由詩の完成者として知られる。第二次世界大戦中に戦争協力詩を多数書いたことを反省し、岩手県で自ら蟄居生活を送る。森を知ったのはこの時代であった。 ※2田村隆一(たむら りゅういち) 雑誌『荒地』のメンバーであり、日本戦後詩を代表する詩人。詩集に『四千の日と夜』(1956)、『言葉のない世界』(1963)など。 ※3大河内一男(おおこうち かずお) 経済学者。社会政策論を専門とし、「生産力理論」を唱える。専修大学学長、東京大学総長などを歴任。 ※4山岸外史(やまぎし がいし) 『青い花』『日本浪曼派』に参加した文芸批評家。代表作に『人間キリスト記』。太宰治との交遊でも知られ、太宰夫人の津島美知子からは「山岸さんが東京にいたら、太宰は死ななかった」と、その米沢疎開を嘆かれたという。 ※5高橋新吉(たかはし しんきち) 詩人。詩集『ダダイスト新吉の詩』の前衛的な手法で日本を代表するダダイストとして知られる。後には禅にも傾倒し、固有の詩境をきりひらいた。 ※6萩原朔太郎(はぎわら さくたろう) 詩集『月に吠える』『青猫』などによって近代日本における口語自由詩の到達点を示した詩人。後に、詩集『氷島』によって文語定型詩に回帰する。朔太郎の全集をむさぼるように読んだ森が主に影響を受けたのはこの晩年の朔太郎の詩業であったと思われる。 トップページへ戻る |
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