夕鶴の里「語り部養成講座」インタビュー編【南陽市】
昨年に取材した南陽市の夕鶴の里「語り部養成講座」。
紹介しきれなかった内容をご紹介していきます。
民話語りの練習風景やインタビューです。
■練習風景
語り部養成講座では、民話語りの語りのテキストを参考にしながら、子どもから大人までの受講生同市が語りを披露しています。
「民話会ゆうづる」の語りの講師にアドバイスを受けながら、楽しく民話語りを練習していきます。
■インタビュー(受講生)
語り部養成講座への参加は、本年で3年目となる小学6年生の女の子にお話を聞きました。
Q.語り部養成講座には、なぜ参加しようと思ったのですか?
小学校の社会科見学で夕鶴の里を訪れたとき、民話語りを聞いたのがきっかけで自分もやってみたいと思い、参加しました。
Q.語り部養成講座のどんなところが好きですか?
民話の最後に使われる言葉の結びの句「とーびんと」など、民話を通して知らない言葉を学ぶことが出来るところが好きです。
Q.語り部養成講座の活動を通して、嬉しかったこと、良かったこと、学んだことはありますか?
発表のときは緊張しますが、沢山の拍手をもらえると嬉しいです。人前で発表することにも慣れてきたので良かったです。
Q.民話語りの活動にはこれからも参加していきたいですか?一言あればお聞かせください。
来年は中学生になるので、語り部養成講座への参加は今年で最後になりますが、民話が好きなので機会があったらこれからも参加していきたいです。これから受講してくれる後輩がもっと増えてくれたらいいなと思います。
―ありがとうございました。
■インタビュー(ご指導者)
続いて、ご指導者(民話会ゆうづる)の嶋貫貞子さんにお話を聞きました。
Q.語り部養成講座についてお聞かせください。
南陽市に伝わる「鶴の恩返し」や「白竜湖の伝説」などたくさんの民話を語り伝えようと、地元住民が語り部となって「民話会ゆうづる」の活動をスタートさせました。
多くの人々に民話に親しんでもらいたいので、私達が講師となり、小学校から要望があれば、民話を教えています。
語り部養成講座は、平成12年度から始まりました。当初から小学生は参加しており、これまで指導してきました。
Q.参加生徒はどのように募集しているのですか?どなたでも参加できますか?
南陽市内の小学校と各地区の公民館にチラシを配り、受講生を募集しています。養成講座は子どもから大人まで幅広く募集しておりますので、どなたでもご参加できます。
Q.語り部養成講座では、どのように民話を教えているのですか?
講師が小学生に民話を語り聞かせます。民話の内容がどんなお話なのかをわかってもらうことから始めます。話の内容が理解できたら、次に「語りのテキスト」からその民話を声に出して読み、覚えていきます。
民話を語るときは自由にアレンジしても結構なので、同じ民話でも言葉使いや表現方法がひとりひとりみんな違ってきます。 それが民話の素晴らしいところで、民話にはその人にしか語ることが出来ないオンリーワンの良さがあります。
Q.小学生にご指導するうえで心がけていることはありますか?
小学生は覚えるのが早いです。講座では、飽きさせないように工夫しています。子ども達に集中してもらうために、20分ごとに雑談をしたり、楽しい時間を心がけています。
Q.語りの指導をしていて、印象に残っていることはありますか?
むかし、教えていた児童の中で、民話「クモとハチ」を全国の舞台で披露し、メディアでも取り上げていただいた事がありました。教え子の全国での活躍は大変優秀で嬉しく思いました。
また、教え子の小学生からお礼の手紙をいただくことがあり、嬉しいですし、教えていて良かったと思います。
Q.子ども達へのメッセージがありましたらお聞かせください。
大人になって地元から離れることがあっても、この民話語りの活動を将来まで覚えていて欲しいと思います。民話は教育の一部と思っており、民話から学んだことを通して立派に育って欲しいです。
―ありがとうございました。
○取材日 平成25年9月7日(土)
詳細:第14回夕鶴の里語り部養成講座
会場:夕鶴の里 伝統文化研究室
○取材協力 夕鶴の里語り部の館(南陽市)
夕鶴の里「語り部養成講座」受講生のみなさん
民話会ゆうづるのみなさん(南陽市)
○関連ページ 夕鶴の里 公式ホームページ
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