八乙女の舞【白鷹町】 |
八乙女の舞は、白鷹町荒砥地区で大切に受け継がれてきた伝統芸能です。毎年8月15・16日に行われる八乙女八幡神社の例大祭において、荒砥小学校の5、6年生の女子児童によって八乙女の舞が奉納されます。
■八乙女の舞とは
前夜祭での「八乙女の舞」披露 |
この伝承にちなみ、八乙女の舞は、平成2年に荒砥町町制施行100周年記念事業のひとつとして、装いを新たに復活させたもので、現在、荒砥地区公民館事業の一環として活動しています。
八乙女の舞は、今年で23周年を迎え、白鷹町荒砥地区で大切に受け継がれてきました。
舞は、神社本庁において制定された「豊栄の舞」という巫女舞を、「八乙女の舞」として披露しています。舞姫たちは、毎年募集をして、荒砥町立荒砥小学校の5年生、6年生の女子児童が舞っています。代々、荒砥小学校の先輩から後輩にその伝統を受け継いできました。
八乙女の舞を伝えた子どもたちの数は、平成2年から数えると100人以上といわれます。この八乙女の舞を後世まで伝えるべく、地域を挙げて後押ししています。
■八乙女八幡神社の例大祭「八乙女の舞」
平成25年8月16日(金)に行われた八乙女八幡神社の例大祭において、白鷹町立荒砥小学校の5・6年生の女子児童によって、八乙女の舞が奉納されました。
今年は5年生5名、6年生2名の7名で構成されています。本来は、8人で舞う舞ですが、参加児童の数は毎年異なるそうです。
7人は、新野早苗さん(飯豊町手ノ子八幡神社禰宜)の指導のもと、5月から練習を行ってきました。6年生は5年生を指導し、5年生は6年生を見習い、舞姫としての心構えなどを身に付けます。
八乙女八幡神社へ参進する舞姫ら |
日時:平成25年8月16日(金)
場所:八乙女八幡神社(白鷹町荒砥地区)
例大祭の前に舞姫など行事に関わる者は、神事を行い、お祓いを受け拝殿へ向かいます。拝殿内へ移動し、ご祈祷後に八乙女の舞が奉納されます。
「八乙女の舞」奉納 |
舞姫らが拝殿に入り、八乙女の舞が奉納されます。拝殿では、舞姫7人が4人1組となり、舞を披露しました。一組目、二組目と舞が奉納されます。
美しい袴に千早を身にまとった舞姫たちは、右手には榊(さかき)を持ち、優雅に清らかに舞っていました。
「八乙女の舞」奉納 |
八乙女の舞は、『豊栄舞の歌』の曲に合わせて、ゆったりとしたテンポで舞われます。
一見、動きは単調ですが、動きがゆったりであるほど、舞を揃えるのは難しくなります。
同じ動きの繰り返しでも、4人で息を合わせ、立ち位置や全体の動きを頭に入れながら舞う必要があります。
前夜祭で使用したまゆ花 |
例大祭で使用したまゆ花
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八乙女の舞の巫女衣装には、白鷹町の「深山和紙(みやまわし)」で作ったまゆ花を髪飾りとして使っています。
15日前夜祭と16日例大祭では、それぞれ違う種類を使い、髪に飾ります。
八乙女の舞は、参加する女子児童やご指導者、舞を支え続けてきた地域の方々の協力により、大切に守られています。この由緒ある八乙女の舞に参加することは、子どもたちにとってすばらしい体験と思い出となり、大人になっても宝物になることでしょう。八乙女の舞がこれから先も続いていくことを願っています。
平成25年度 祭事日程 |
「八乙女の舞」 八乙女八幡神社例大祭
平成25年8月16日(金) 場所:八乙女八幡神社(白鷹町)
「八乙女の舞」 八乙女八幡神社例大祭(前夜祭)
平成25年8月15日(木) 場所:荒砥中央通り商店街イベント会場(上町ポケットパーク)
「八乙女の舞」 練習風景
平成25年7月12日(金) 場所:荒砥地区公民館【白鷹町】
〇取材協力 新野早苗さん(手ノ子鎮座 手ノ子八幡神社禰宜)
白鷹町立荒砥小学校(鈴木雄次校長)
八乙女八幡神社(白鷹町)
荒砥地区公民館(白鷹町)
〇取材・執筆編集 置賜文化フォーラム編集員 佐藤道代
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