アートなプチ旅D弘羯圈η鯊訥・飯豊町・小国町編



アートなプチ旅第3回目は長井市・白鷹町・飯豊町・小国町編。次の作品をご紹介します。

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 古代の丘の土偶群 〜
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 で鯊訥役場の鷹の塔 〜
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 Ь国町健康管理センターのブロンズ作品 〜
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1 長井橋 昔と今〜長井橋のブロンズ像〜

長井橋たもとのブロン像
「昔と今」

 最上川をまたぐ国道287号の長井橋=長井市小出=。そのたもとにブロンズ像があります。長井市出身の彫刻家・長沼孝三氏(ながぬまこうぞう・1908〜1993年)の作品で、最上川右岸側の「昔」と左岸側の「今」が対となっています。
 「昔」には「最上川を下る小鵜飼船(こうかいせん)」の文字とともに、江戸時代に栄えた最上川舟運の様子が表現されています。「今」には長井市を代表する花・あやめとともに、「水と緑と花のながい」とキャッチフレーズが記されています。
 長沼氏は、最上川舟運で栄えた長井の大商家の生まれ。1931(昭和6)年東京美術学校(現東京芸術大学)を卒業し、同年、帝展(現日展)で初入選を果たすと、めきめきと頭角を現し、1941(昭和16)年には陸軍大臣賞を受賞しています。
 女性や子どもをモチーフとした作品が多く、丸みを帯びた柔らかな作風が特徴的です。ふるさと長井市を愛した作家で、長井橋のほか、長井のランドマークとなっているTASビルや公立置賜長井病院、長井市民文化会館前などにも作品があります。
 また、長沼氏の作品約800点を収蔵する長沼孝三彫塑(ちょうそ)館が同市十日町にあります。年間3回展示替えを行っているので、ときどきゆっくりと鑑賞してみるのもいいですね。
 (開館時間10:00〜16:30 休館月曜日と月末・祝日の場合は翌日、12月29日〜3月31日)

2 土偶群〜古代の丘の土偶群〜


個性豊かな古代の丘の土偶群

 長井市立西根小学校から北西に車で5分ほどのところに位置する古代の丘=長井市草丘=。その土偶広場では、ユニークな15体の土偶たちが訪れる人たちを待っています。どっしりと仁王立ちで構える土偶、ひざを抱えて遠くを見ているような土偶、片足を上げてバランスを取っているような土偶など、とても個性豊か。
 広場の土偶たちは、東北や関東、中部地域で実際に出土した著名な土偶をモチーフとした複製品です。屋外に展示するため大きく拡大されており、一番大きなもので3mほどになります。実物の数倍以上で、間近で見ると迫力満点です。
 まるで宇宙服を着ているような土偶は、青森県木造町(現つがる市)で出土した遮光器土偶とよばれるもので、スリット状のメガネのようなものをつけているのが特徴です。
 山形県真室川町から出土した結髪土偶とよばれるものは、その名が示すように頭の髪の毛を結んでいる姿です。一口に土偶といってもいろんな種類があるのですね。
 古代の丘周辺からは、縄文中期の長者屋敷遺跡をはじめ、様々な遺跡が発掘されています。古代文化の香りにひたるにはうってつけの場所です。

3 Romantic Happy Night〜伊佐沢コミュニティ施設のライティングオブジェ〜


エンゲージリングを模した
ライティングオブジェ

 伊佐沢(いさざわ)コミュニティ施設=長井市上伊佐沢=にあるライティングオブジェ。エンゲージリングを模した東北芸術工科大学生の作品で、高さ2m以上ある大作です。
 カップルの方は要チェック! リングを背景にカップルで写真を撮ると2人は結ばれ幸せになるという隠れた噂もあるようですよ。
 伊佐沢地域振興会事務局によると、漆器や陶芸、金属などを素材に数多くの作品を制作している同大学では、金属による作品はその大きさや重量などから保管に苦労するそうです。このまま眠らせておくのはもったいないと、2006(平成18)年度から伊佐沢地区住民が作品の「里親」となって協力し、同地区住民の庭先などに作品の一部が展示されるようになったそうです。
 トンボやテントウムシ、カブトムシ、クワガタなどの昆虫シリーズもあり、子どもたちの人気を集めそうです。
 同地区内にちらばる作品は20以上あり、同振興会が発行した「美術作品展示マップ」があるほどで、これにはそれらの写真、タイトル、場所が記載されています。一般住宅にある作品については見学前に一声お掛けください。問い合わせは、同振興会事務局(0238−88−2444・伊佐沢地区公民館)までどうぞ。

4 雄飛〜白鷹町役場の鷹の塔〜


白鷹町役場にそびえるブロンズ像「雄飛」
 白鷹町役場=白鷹町荒砥甲=のロータリー部分で存在感を放っている鷹の塔「雄飛」。3階建ての庁舎とほぼ同じ高さで、支柱先端部分に翼を広げた鷹の勇壮な姿を見ることができます。鷹の像が見つめる視線の先には、町の名前を冠する白鷹山(しらたかやま)がそびえ立っています。
 白鷹町誕生30周年記念事業として1984(昭和59)年に、同町畔藤(くろふじ)地区の出身で名誉町民の須藤恒雄(すどうつねお)氏から寄贈を受けて設置した塔です。支柱足元には須藤さんが揮毫(きごう)した「雄飛」の文字と、郷土の発展を誓う白鷹町町民憲章が刻まれています。
 鷹は同町のシンボル。当時の町報にはこの塔を表紙に大々的に取り上げられていました。
 鷹の塔はこれからも白鷹町の発展と町民の活躍を見守っていくことでしょう。

5 眞風〜ふるさと森林公園のオブジェ〜

 白鷹町の十王(じゅうおう)地内、ふるさと森林公園内にあるオブジェは、白鷹町出身の現代工芸作家・青木邦明(あおきくにあき)氏の作品。
 タイトルは「眞風」で、銘板には「国道348号全線開通記念作品」とあります。
 

ふるさと森林公園内にあるオブジェ「眞風」
 青木氏の作品は、ステンレスのような金属を用いるのが特徴的で、同公園内のものは楕円と円を組み合わせた3つの作品が連なっています。片端の作品には尾ひれが付いたような円錐状の物が上方にあしらわれており、見ていると心の中を吹き抜ける風のようなものを感じます。
 作品は、同公園内のパークゴルフ場に設置されています。天気の良い日は多くの人たちがパークゴルフを楽しんでいるので、作品を見るときにはボールの行方にも注意してください。日曜日・祝日のみ、高さ数mのレール上を走るスカイサイクルが営業しており、青空の下、違った角度から作品を見るのも楽しそうです。天気が良ければ、白鷹山山頂付近にある雨量観測レーダーも見えますよ。
 青木氏は2004(平成16)年、同町から「白鷹町ふるさと交流大使」に委嘱され、まちづくり応援団の一員として活躍しています。同公園のほか、文化交流センターあゆーむなどでも作品を見ることができます。

6 ワラビのオブジェ〜めざみの里観光物産館の石のオブジェ〜


ワラビをモチーフにした
石のオブジェ

 国道113号沿い、道の駅いいで・めざみの里観光物産館=飯豊町松原=中庭にある石のオブジェ。
 3体の可愛らしい生き物のようなオブジェですが、飯豊町の特産の山菜、ワラビをモチーフに、めざみの里の親しい仲間をイメージした作品です。
 同道の駅が開館した1997(平成9)年からずっと観光客をもてなしてきました。丸みを帯びた体にくりっとした目が印象的です。
 同道の駅は、小国町、長井市、川西町を結ぶ交通の要衝にあります。連日多くの観光客でにぎわっており、石のオブジェを見た後は、物産館内で本物の山菜をお土産に買っていくのも良さそうです。
 また、石のオブジェのほか、正面入り口でどっしりと構えている「いいで牛」の像が観光客の注目を集めています。




7 水 ‐ 循環するもの〜小国町健康管理センターのブロンズ作品〜


小国町健康管理センター前のブ
ロンズ作品「水-循環するもの」

 小国町健康管理センター=小国町あけぼの1丁目=正面入り口ロータリー部分に設置されている、彫刻家・土谷武(つちたにたけし)氏(1926〜2004年)のブロンズ作品「水-循環するもの」。まるで地面から水が吹き出ているような作品で、再び大地に帰っていく姿が「循環」を表しているのでしょうか。
 土谷氏は京都市出身で、1949(昭和24)年東京美術学校(現東京芸術大学)彫刻科を卒業。1980(昭和55)年平櫛田中賞、1994(平成6)年芸術選奨文部大臣賞など数々の賞を受賞し、日本の彫刻界を牽引してきました。1996(平成8)年には紫綬褒章を受章しています。
 1999(平成11)年に整備された同センターは、町立病院、老人保健施設との複合施設。施設一体を総称して癒しの園と呼ばれ、広く町民に親しまれています。このほか、小国町で生活経験のある彫刻家・加藤朝美(かとうあさみ)氏のモニュメント「サン・パオロの門広場」「サン・ジミニャーノ掘廚覆匹發△蝓∨れた人たちの目と心を癒しています。
 また、小国町内では町役場入り口前の広場やロビーでもいくつかの彫刻作品などを見ることができます。健康管理センターから車で10分程度の距離ですので、時間に余裕があれば、一緒に巡ってみてはいかがでしょうか。

8 ちょっと寄り道。〜長井市民文化会館周辺〜

長井市のシンボルを表現した
アヤメのオブジェ

 “あやめ”は長井市を代表する花で、市内のあやめ公園では毎年6月中旬から7月上旬にかけて、あやめまつりが開かれます。しかし、あやめ公園とは別の同市内の松ヶ池公園(通称・白つつじ公園)南側に、とても目を引くあやめがあります。季節を問わず咲き誇っているステンレス製のあやめ3株です。国道287号沿いから見ることができます。
 このあやめは、1983(昭和58)年に都市公園整備事業の一環として設置されたそうです。同市のシンボルであるあやめのモニュメントと噴水が組み合わせられ、同市のキャッチフレーズ「水と緑と花のながい」を凝縮したデザインに仕上がっています。夏場は涼を取る癒しのスポットですね。
 近くには、観光物産施設や図書館などもあり、そのまま周辺を散策しても楽しそうですね。また、5月初旬には同市こだわりの白い琉球種の白つつじが、訪れた人たちを出迎えてくれます。





○掲載日  平成22年11月

○執筆者  大竹 茂美(置賜文化フォーラム事務局)





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